今ではすっかり一般的に使用されるようになったアロマ(精油)。
エステやリラクゼーションなどでも使用されているアロマですが、皆様のアロマに関しての知識は本当に正しいものなのでしょうか?
昔に比べて手に取りやすくなったアロマですが
最近では、原液を直接肌に塗布したり、そのまま飲用したり、「間違ったアロマの使用方法」によって健康被害があったという報告も実際にございます😥
安全に正しく使用していただけるよう、本日はアロマインストラクターがアロマの正しい使用方法をご紹介致します。
公益社団法人日本アロマ環境協会が発表した、実際に発生した「健康被害」の一部をご紹介致します。
精油の原液塗布
・7年ほど前、友人がイギリス人のアロマセラピストにラベンダーの精油は原液でも使えると言われ、実際に使ったところアレルギー反応が出て、半年ラベンダーの精油が使えなくなった。
・2018年12月、知人が包丁の切り傷に精油を原液でつけられた。精油をつけた本人は「これで治る」と言っていたが、知人が医師に診断してもらったところ、精油をつけた部分に赤みが出て、悪化していた。
精油の飲用
・精油の原液を飲んだり直接塗布したりして、救急車で運ばれた。検査をすると、肝機能が悪くなっていた。
・数年前、食品添加物とされるレモン精油を飲用し、嘔吐したことで、相談を受けました。また、別の方より、精油の飲用で、喉がヒリヒリしたとの話を聞きました。
その他
・2006年秋、スパに勤務しているセラピストから、スパの方針で高濃度(5%)のオイルを用いてトリートメントしていたところ、徐々に手のひらに湿疹が現れ、そのスパを退職した、と聞いた。
(公社) 日本アロマ環境協会 | アロマを楽しむ | アロマテラピーとは | 安全に楽しむために (aromakankyo.or.jp) 参照
精油を扱う際の大切な注意点
原液を皮膚につけない
皮膚に使用する際は、原液では刺激が強いため、希釈して(薄めて)して使用することが大切です。
誤って精油の原液が直接皮膚についた場合は、すぐに清潔な大量の流水で洗います。赤み、刺激、発疹など皮膚に異常がみられた場合は、医師の診察を受けてください。
精油を飲用しない
AEAJ では、希釈したものであっても精油を飲むことや、ほかの食品と一緒に摂取すること、うがいに使うことをおすすめしません。
精油を誤って飲んでしまった場合、口の中に精油が残っているときは大量の水で口をすすぎます。
子どもなどが飲み込んでしまった場合は、吐かせずに、すぐに医師の診察を受けてください。
受診するときは、誤飲した精油を持参するか、精油の名前と飲んだ量をメモして持参してください。
精油を目に入れない
目は皮膚よりも敏感な部位であるため、さらに注意が必要です。誤って目に入れたり、精油がついた手で目をこするなどしないよう注意しましょう。精油が目に入った場合は、大量の水で洗い流します。決して目をこすらず、速やかに医師の診察を受けてください。
火気に注意する
キッチンなど火気を扱う場所で、精油や精油を用いて作製したものを使用する場合には注意が必要です。
子どもやペットの手の届かない場所に保管する
誤飲などの危険性が考えられます。
注意すべき対象者
アロマテラピーを安全に楽しむためには、精油を使用する人の健康状態や体質、感受性などに注意を払うことが必要です。不快感や異変を感じた場合は、使用を中止しましょう。
病気による禁忌
医師による治療を受けている場合や、薬を処方されている場合は、必ず当該医療機関に相談してください。
お年寄りや既往歴のある方の場合
いずれの楽しみ方で使用する場合も、まずは基準の半分以下の量で試してから使用しましょう。
妊娠中の場合
AEAJが紹介する方法でアロマテラピーを実践して、妊婦に重大な事故が生じたことは、現在までに報告されていませんが、妊娠時は体調に考慮し、芳香浴法以外のアロマテラピーを楽しむ場合は十分注意してください。アロマテラピートリートメントを受ける場合は、医師や経験を積んだ専門家に相談しましょう。
子どもの場合
3歳未満の乳児・幼児には、芳香浴法以外は行わないようにしましょう。
3歳以上の子どもでも、精油の使用量は、成人の使用量の10 分の1程度から始め、多くても2分の1の程度とし、使用にあたっては十分に注意を払いましょう。
皮膚の弱い方の場合
精油を皮膚に塗布して使用する場合(トリートメントオイル、ボディスプレー、スキンローションなど)皮膚の弱い人、初めてアロマテラピーを利用する人などは、精油の希釈濃度に注意が必要です。低めの濃度から試してみることをおすすめします。使用して違和感を感じたら、すぐに洗い流しましょう。
注意すべき精油
精油は植物から抽出した天然のものであり、私たちにとって有益な作用がたくさんありますが、精油によっては、危険な性質をもつものがありますので、十分な知識をもった上で扱うようにしましょう。
光毒性に対する注意
精油成分の一部には、日光などの強い紫外線に反応することによって、皮膚に炎症を起こすなどの毒性を示すものがあり、これを光毒性と呼んでいます。光毒性をもつ可能性のある精油を日中に使用する場合は注意が必要です。
<光毒性に注意が必要な精油の例>
グレープフルーツ、ベルガモット、レモンなど
皮膚刺激に対する注意
精油成分の一部には、皮膚表面から精油成分が浸透した時点で、皮膚組織や末梢血管を直接刺激し、炎症、紅斑、かゆみなどの反応を起こすものがあり、これを皮膚刺激と呼んでいます。
<皮膚刺激に特に注意が必要な精油の例>
イランイラン、ジャスミン、ティートリー、ブラックペッパー、ペパーミント、メリッサ、ユーカリなど
正しいアロマの知識を身に付けて、安全に生活の中にアロマテラピーを取り入れませんか?